Music: Pilgrimage of the Soul / MONO (2021)

 

 

1. Riptide
2. Imperfect Things
3. Heaven in a Wild Flower
4. To See a World
5. Innocence
6. The Auguries
7. Hold Infinity in the Palm of Your Hand
8. And Eternity in an Hour

 

9月17日にリリースされた日本のポストロックバンドMONOの11枚目のアルバム『Pilgrimage of the Soul』。結成22年になる彼らのアルバムは、バンド史上最もダイナミック(勢いのある、活性の高い)作品として仕上がっています。バンドの長年のパートナーであるスティーヴ・アルビニSteve Albini)によって録音、ミックスされています。

アルバムのタイトルを和訳すると「魂の巡礼の旅」です。その印象の通り、感情の起伏の激しい旅路であり、試練の旅路である一方で、瞑想的なパートや要素の働きかけにより気持ちが落ち着き、安らぐ旅でもあります。嵐の中でインド神話の神ルドラの陰影が見えたり、雲の合間に差した一条の光にヴィシュヌのお導きを感じたりするようなイメージでしょうか。心に響き渡り、落ち着いた気持ちを抱きながらの音の巡礼では、激情の轟音から静謐な純音まで、バランスの取れた音の二面性が表現されています。まるで未踏の大地を巡礼する人間たちの人生のようです。「晴天ばかりは続かない、むしろ悪天候の方が多い」とバンドメンバーのこれまでの歩みを示唆しているかのようです。

自然の偉大なエネルギーを反映したかのような音楽とつながることで心の栄養が与えられ、癒されるかのように、この作品を聴き進めていくと心理的に深く浄化される何かがあります。音楽は、個人的な趣味の範疇で聴かれるものである一方で、万人に感銘を与える音楽作品があるように、普遍的な体験でもありえます。この矛盾した要素が、この作品には同居しています。

 


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