Books: 『ジョジョの奇妙な冒険』で英語を学ぶッ! / 荒木飛呂彦(原作)、マーティ・フリードマン(監修)、北浦尚彦(訳・文)

 

ジョジョの漫画・アニメ中でのセリフは、なかなかパンチが効いていて、日常でこんなセリフ使える場面があったらなと思いつつも、カッコつけすぎなので使いずらいです。社会人になれば尚更に使えません。LINEのスタンプもです。笑

監修者のマーティ・フリードマンは、ジョジョは普通の内容とは違う、ディープな会話をしているので、人生の深い所について話せる内容だと評しています。マーティ・フリードマンですが、メガデス時代から、日本語ペラペラでとても気になる存在でしたが、やはりとても物事を洞察する力のある方なんだと思います。音楽についても「僕が音楽に求めているのは、もっと深いところでの癒しや感動なんだよね」といった発言も、個人的にかなり気に入っています。

さて、本書ですが、第1弾、第2弾と出ており、第1弾は第1部〜第4部、第2弾は第5部〜第7部に分かれています。

第2弾では、Steel Ball Runで、ジョニー・ジョースターが、ジャイロ・ツェッペリにいうセリフ、

「飢えなきゃ」勝てない
ただし あんなDioなんかより
ずっとずっともっと気高く「飢え」なくては!

このセリフが、私はとても気に入りました。

本書では、

You have to be 'hungry' to win.
But you gotta be more noble and far 'hungrier' than Dio!

ジャイロ・ツェッペリは、イタリアの名門貴族の出身で、しかも医学の技術と知識を習得し、代々受け継がれる王室での仕事を継承する人物です。何不自由ない境遇にも関わらず、社会の不条理が許せず、その社会を変えさせるためこのレースに参加しています。高邁な精神を持つ男です。当然、Dioのように屈託し、他人を踏み台にしてのし上がるような人間が許せません。しかし、そこが彼の弱さなのです。これを見抜くかのように、Be noble and hungry(気高く、ハングリーになれ!)とジョニーは言いました。「気高くnoble」というのがポイントです。副詞のnoblyでもいいような気がしますが、

You have to be 'hungry' to win.
But you gotta be far 'hungrier' nobly than Dio!

とすると、noblyが言いにくいので語気が弱くなるのかも知れません。

ちなみに、この時までは、ジャイロが、弱気なジョニーにいろんなアドバイスをしてきたのですが、ここのきて、ジョニーにも自信が湧き、ジャイロとの間に強い絆が生まれているのがわかります。