2000年代(2000年〜2009年)は、私の音楽ライフとしては、最もヘヴィメタル・ハードロックに興味のなかった時期です。それ以外の分野、例えば、クラシックやジャズを掘り下げていました。したがって、この時期のシーンの様子もそんなに知りません。だからこそ、このようなディスクガイドが出版されて、とても重宝しています。
といいつつも、特定のバンドだけはアルバムが出るたびに追いかけていました。例えば、Iron Maiden、Paradise Lost、Opeth、Arch Enemy、Linkin Park、In Flames、Amorphisあたりです。ただし、90年代の名残のようなものをこれらのバンドのサウンドに求めていたのもあり、こういったバンドの変化や進化を掴み取るまで聴き込んでいなかったのも事実です。
このように音楽評論家のレビューを改めて読むと、2000年代というのは、メタルシーンの拡大と膨張の10年であり、90年代は「メタル」と一括りのされがちだったバンドが、各々に細分化、先鋭化され、深化していたことがわかります。
例えば、Iron Maidenでさえも、アルバムごとで、カラーを変えながら作品をリリースしていたことにも気がつきます。ああいうレジェンド的なバンドは過去のパロディを続けているという先入観で聴いてしまい、今回は地味だなぁとか、名曲がないなぁという印象のまま終わってしまっていた、自分のリスナーあるいはファンとしての怠慢を反省しました。
なぜか、Linkin Parkのレヴューがないのが不思議です。