リラックス主義〜ウィリアム・ジェイムズ

The way to do it, paradoxical as it may seem, is genuinely not to care whether you are doing it or not. Then, possibly, by the grace of God, you may all at once find that you are doing it, and, having learned what the trick feels like, you may (again by the grace of God) be enabled to go on. from "The Gospel of Relaxation"
何かをうまくなしとげるためのやり方とは,逆説的に聞こえるかもしれませんが,自分がその何かを行っているかどうかを,まったく気にかけないことなのです.そのうちに,おそらく神の恵みによって,自分がたしかにそれをしているのにはっと気づくはずです.そして,その要領をおぼえてしまえば,(またもや神の恵みによって)そのまま続けていくことができるでしょう.
William James (American Philosopher and Psychologist, leader of the philosophical movement of Pragmatism, 1842-1910)
http://www.des.emory.edu/mfp/jgospel.html

このウィリアム・ジェイムズの言葉は意味が深いです.単に「なるようになる」とか,「流れにまかせる」とまでは言っていないのだと思います.
本番や人前にでると上がってしまう人がいるのはどうしてでしょうか.僕もそういった一面があります.それは,おそらく,「うまくやろう」とか,「失敗しないだろうか」と,心配して先のことまで考えすぎるからだと思われます.逆に,遠慮せず,心のブレーキをはずし,好きなように自然に気兼ねなくしゃべるような場合には,会話に花が咲き,人付き合いが生き生きとし,退屈することも気疲れすることもなくなるでしょう.「後先のことを考えず,今に集中することが大事ですよ」と言っているのだと思います.