Entries from 2013-01-01 to 1 year

ドイツ旅行記〜哲学・音楽・エネルギー環境・国民性〜

旅行滞在期間2013年8月27日〜9月17日 ★首都ベルリン 首都ベルリンで3日過ごしました。街の風景をみたり、美術館や博物館をたくさんまわりました。ドイツ、特にベルリンだからかもしれませんが、世界大戦期のこと、戦後のことが非常に強く意識されます。近現…

村上春樹と夏目漱石 / 柴田勝二(2011年)

(祥伝社新書243)" title="村上春樹と夏目漱石――二人の国民作家が描いた(祥伝社新書243)" class="asin"> ★自分は、夏目漱石の小説も、村上春樹の小説も両方とも愛読しています。二人の作家の間の共通点を探りながら評論するのは非常に斬新ですが、類似し…

まんが 哲学入門 / 森岡正博+寺田にゃんこふ(2013年)

★リアルな哲学がここにあります。まんがが持つ、文字と絵の表面で表現できるという得意技が十分に発揮されています。「なぜ自分が生きているのか?」と人生を振り返ったり、「こんな人生はもう嫌だ」と思ったり、「どうして自分は生まれてきたのか」と自問自…

ドイツを変えた10人の環境パイオニア / 今泉みね子(1997年)

ドイツ環境都市モデルの教訓 / 竹ヶ原啓介、ラルフ・フェロッフ(2011年)

ドイツ 人が主役のまちづくり ― ボランティア大国を支える市民活動 / 松田雅央(2007年)

環境先進国ドイツの今―緑とトラムの街カールスルーエから / 松田雅央(2004年)

ドイツの環境視察・見学に向けて勉強中です。

遺伝子が処方する脳と身体のビタミン 東京大学 超人気 講義録 file3/ 石浦章一(2008年)

★サルにもカラー・ブラインドネスがいるということが紹介されています。サルは、○、△、□の区別ができるようですが、カラー・ブラインドネスのサルの方が正常色覚のサルよりも、青に対する感覚とか、明るさに対する感覚が鋭いだけでなく、混ざった色に対して…

生命に仕組まれた遺伝子のいたずら 東京大学 超人気 講義録 file2/ 石浦章一(2006年)

★「私が見ているものとあなたが見ているものは、同じだろうか。」というのはアリストテレス以来の大きな哲学の問題でした。遺伝子の研究によって答えはノーだということが示されました。例えば日本人でも、4人と1人の割合で、赤色を感受するタンパク質が異…

遺伝子が明かす 脳と心のからくり 東京大学 超人気 講義録 / 石浦章一(2004年)

★記憶に関する研究がどれくらい進んでいるのだろうかと気になって読んでみましたが、がっかりしました。このようなことが書かれています。 だから本当に記憶というのはどういう実験を使って証明したらいいか、まだはっきりした手だてはありません。せいぜい…

内向型人間の時代―社会を変える静かな人の力 / スーザン・ケイン(2013年)

「あなたは内向型か外向型か」。いまアメリカでは内向型人間特有の能力を活かした職場作りが注目され始めています。内向型と聞くと、消極的で、社交性がなく、仕事も遅くというネガティブなイメージがつきまといます。ところが、オバマ大統領、ビル・ゲイツ…

1Q84 BOOK1-3 / 村上春樹(2009-2010年)

★いままでの長編小説とは違うとこと、似通ったところ、それぞれありました。似通ったモチーフはもちろん細かい事を挙げればたくさんあるかもしれませんが、まず「ねじまき鳥クロニクル」でも出て来た、空井戸を降りて底でこもっていると、別の世界との関係が…

経済学入門 / ティモシー・テイラー(2013年)

★「自分は経済と政治については初心者」という思いが強くなりました。逆に言えば、特に何か特定の物事の見方や考え方に染まっていないということかもしれません。特に経済については、理想論や先入観を排して、あくまで実際的に(プラグマティック)に考える…

「英語公用語」は何が問題か / 鳥飼玖美子 (2010年)

★英語力をつけるというのは、ペチャクチャしゃべるようになることではないということが、本書を読んで再確認できました。 自分も必要に迫られて3年ぐらい前からビジネス英会話を勉強し始め、1年前からは英語ニュースを読み聞きすることで英語に積極的にか…

改訂第2版 生薬単〜語源から覚える植物学・生薬学名単語集 / 伊藤美千穂・北山隆監修 原島広至著(2012年)

★薬草の図鑑はいくつか持っているのですが、本書は群を抜いて情報が豊富です。植物名、写真、主要成分、確認試験方法、薬効、漢方処方、学名語源解説、雑学コラムと、薬学部の学生だけでなく、生物学を専攻する人、文化に興味がある人も読んで損はないでしょ…

生薬101の科学−薬理効果・採集法から家庭で使うコツまで / 清水岑夫(1999年)

★いまの時代に野外から薬草を採集してきて、自分で煎じて服用している人はどれだけいるのだろうかと思います。自分の経験では、ショウガ、カンゾウ、クズ、クワ、ゲンノショウコ、シソ、チャ、ニンニクあたりは、畑や山野で採集したり、購入したりして飲んだ…

英語で読む村上春樹ー世界のなかの日本文学(2013年)

[rakuten:bsd10000:10042863:image] ★4月から1年間、NHKラジオで村上春樹の短編を英語で読む番組があります。4月〜9月は『象の消滅』、10〜3月は『かえるくん、東京を救う』が予定されています。

ビートルズの英語 / ザ・ビートルズ・クラブ(2012年)

★ロック・ミュージシャンの発言は、しばしば人を酔わせる魔力のようなものがあります。ビートルズの4人の世間に対する態度は、その後のロック・ミュージシャンの模範になりました。ジョン・レノンの「キリスト教発言」は、本質を見抜いた発言でした。ポール…

郵政ー何が問われたのか / 世川行介(2005年)

★郵政民営化以前は、郵政ファミリーは郵政現業の中核に「郵便事業」を置き、「全国民に公平に公共サービスを提供する」という社会的意義を与え、それを「現業理念」としてきました。しかし、1985年頃には貯金事業が増強され、実質的には郵貯を主軸として、郵…

特定郵便局の真実ー日本最古にして最大のネットワーク / 原田透編著(2004年)

★本書は、2004年発行なので、日本郵政公社発足から1年後に発行されたものです。 編著である原田透は郵政民営化の絶対反対論者ではないと断った上で、民営化を唱える人たちはどこまで実態を把握しているのだろうかと強い疑問を抱き、取材を進めました。 諸悪…

郵政崩壊とTPP / 東谷暁(2012年)

★本書では、アメリカが主導しているTPPとは、関税の完全撤廃を目指すだけでなく、多国間の経済制度に見られる違い<非関税障壁>を最小限にしようという、大胆な主張をかかげる地域経済協定の側面から評価されています。もともとシンガポール、ニュージラン…

ハプスブルク帝国の情報メディア革命ー近代郵便制度の誕生 / 菊池良生(2008年)

★16世紀の郵便業務は書信、小荷物、そして人の輸送でした。最も重要だったのが、王政府の命令書等の各地への輸送です。郵便網を統括するのが郵便総裁でした。近代郵便制度の祖は、イタリアのベルガモ出身家のフランツ・フォン・タクシス(ドイツ名)とされま…

異文化理解 / 青木保(2001年)

★文化という現象が人間にとって非常に重要なのは、それが価値の問題だからです。どれだけわりきろうとしても、どこかに自分が生まれ育った文化をになっているし、その宿命から逃れられないという側面があります。 日本は外来文化を非常に広く受け入れる、世…

Manageの語源

2年ほど前に、英語が得意だと自負する人(そういう人ほど怪しい!!)から、manage(管理する、どうにかする、うまく扱う)というのは、man(人)+ageなので、「人を管理する」というところから言葉が出来上がっていると聞きました。 しかし、これはまっか…

インドの菜食主義に関するノート

インドを知る事典 / 山下博司・岡光信子(2011年) 食と文化の謎 / マーヴィン・ハリス(1988年) ヒンドゥー教ーインドの聖と俗 / 森本達雄(2003年) ヒンドゥー教ーインド3000年の生き方・考え方 / クシティ・モーハン・セーン(2006年) 文化・環境・ヒ…

国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ / 細谷雄一(2012年)

★本書では、秩序体系を3つの概念を用いて説明しています。それは、「均衡の体系」、「協調の体系」、「共同体の体系」です。これらは、近代ヨーロッパが生んだ国際秩序の基本体系です。 「均衡の体系」とは、軍事力や主権国家といった力による威嚇のもとで…

生きづらさはどこから来るかー進化心理学で考える / 石川幹人(2012年)

★ダーウィンの進化論を、現代の人間社会での個人におきかえて説明すると、自分に適した環境を探し出し、順応できたものが、幸せ(ベネフィット、例えば、お金、名誉、地位、愛情、尊敬、お礼の言葉、配偶者、子孫)を得られるということになるでしょうか。(…

肉食の思想ーヨーロッパ精神の再発見 / 鯖田豊之(1966年)

★ヨーロッパの肉食率が高かったのは、家畜飼育の容易な牧草適地だったからです。一年を通じた小雨・寒冷な気候の影響で、自然に生える草本類が家畜飼料にならないほど徒長するのを防ぎます。19世紀の農業革命が起こるまでは、もっぱら三圃制農法が行われてき…

進化から見た病気ー「ダーウィン医学」のすすめ / 栃内新(2009年)

★ダーウィン医学というのは、人の病気の意味を進化の視点から解き明かそうとする生物学のことです。我々が病気がだと思っているさまざまな症状や疾患のうち、あるものは身体の大切な防衛反応であったり、あるものは文明や文化が原因となって引き起こされてい…

菊と刀 / ベネディクト(2008年)

★ベネディクトの「菊と刀」。知らない人はいないでしょう。ベネディクトは、日本を訪れたことはなかったのですが、日本に関する文献の熟読と日系移民との交流を通じて、ここまで詳細にかつ本質的なところを見抜いているということに驚愕します。 日本人から…