Entries from 2013-02-01 to 1 month

異文化理解 / 青木保(2001年)

★文化という現象が人間にとって非常に重要なのは、それが価値の問題だからです。どれだけわりきろうとしても、どこかに自分が生まれ育った文化をになっているし、その宿命から逃れられないという側面があります。 日本は外来文化を非常に広く受け入れる、世…

Manageの語源

2年ほど前に、英語が得意だと自負する人(そういう人ほど怪しい!!)から、manage(管理する、どうにかする、うまく扱う)というのは、man(人)+ageなので、「人を管理する」というところから言葉が出来上がっていると聞きました。 しかし、これはまっか…

インドの菜食主義に関するノート

インドを知る事典 / 山下博司・岡光信子(2011年) 食と文化の謎 / マーヴィン・ハリス(1988年) ヒンドゥー教ーインドの聖と俗 / 森本達雄(2003年) ヒンドゥー教ーインド3000年の生き方・考え方 / クシティ・モーハン・セーン(2006年) 文化・環境・ヒ…

国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ / 細谷雄一(2012年)

★本書では、秩序体系を3つの概念を用いて説明しています。それは、「均衡の体系」、「協調の体系」、「共同体の体系」です。これらは、近代ヨーロッパが生んだ国際秩序の基本体系です。 「均衡の体系」とは、軍事力や主権国家といった力による威嚇のもとで…

生きづらさはどこから来るかー進化心理学で考える / 石川幹人(2012年)

★ダーウィンの進化論を、現代の人間社会での個人におきかえて説明すると、自分に適した環境を探し出し、順応できたものが、幸せ(ベネフィット、例えば、お金、名誉、地位、愛情、尊敬、お礼の言葉、配偶者、子孫)を得られるということになるでしょうか。(…

肉食の思想ーヨーロッパ精神の再発見 / 鯖田豊之(1966年)

★ヨーロッパの肉食率が高かったのは、家畜飼育の容易な牧草適地だったからです。一年を通じた小雨・寒冷な気候の影響で、自然に生える草本類が家畜飼料にならないほど徒長するのを防ぎます。19世紀の農業革命が起こるまでは、もっぱら三圃制農法が行われてき…

進化から見た病気ー「ダーウィン医学」のすすめ / 栃内新(2009年)

★ダーウィン医学というのは、人の病気の意味を進化の視点から解き明かそうとする生物学のことです。我々が病気がだと思っているさまざまな症状や疾患のうち、あるものは身体の大切な防衛反応であったり、あるものは文明や文化が原因となって引き起こされてい…