氷点 / 三浦綾子

土日はとても忙しかったものの,部屋でPCに向かいつつあるドラマを見ていました.テレビ朝日で放送された三浦綾子原作の「氷点」です.恥ずかしながら,著者の名前も知りませんでした.ドラマの劇的な展開に何度か作業をとめてTVを見入ってしまいました.
著者の三浦綾子さんは,北海道出身で,結核の闘病中に洗礼を受け,その後も,度重なる病魔に苦しみながら、クリスチャン(プロテスタント)としての信仰に根ざした著作を次々と発表しました.『氷点』は1966年に朝日新聞社より出版され,大ベストセラーとなり,今まで数回映像化されています.(Wikipediaより)
”人は生まれながらに罪を背負っている”,”人は一人では生きていけない,他人を許しながら,そして自分も許されながら生きているのだ”
ところどころに出てくる登場人物のセリフからは,キリスト教の思想が強く感じられました.
「すべての人が人生を自問自答している」ドストエフスキーの小説を思い出しました.しかし,ドストエフスキーとは少し違ったものも感じました.それは,三浦綾子さんの「氷点」の設定は,”すべての人間は産まれてきて生きていること自体が罪”というより,”何らかの不運なアクシデントで罪を背負ってしまった”ことが劇的に描かれている点です.
しかし,原作も機会があれば読んでみたいです.