おばあちゃん、ありがとう。




金曜日に母方の祖母が亡くなり、この週末は、地元へ帰ってきています。


ぼくら兄弟3人は、母の職場が祖父母の家の近所であったのもあり、おばあちゃんには幼いころより、色々と面倒をみてもらいながら育ちました。おばあちゃんはむかし、学校の先生であったのもあり、学校の宿題など、勉強もみっちり教えてもらいました。悪戯もいっぱいしたのですが、そのときは、とても厳しく叱られた挙句、蔵(くら)に入れられ、反省をさせられました。優しいばかりではなく、厳しい一面もある、とてもバランスのとれた先生のような存在でした。


個人的な思い出としては、大学生のころ、ぼくも大変なことがあり、ちょうど、その時はまだ元気だったおばあちゃんを訪ねることがあったので、いろいろと相談を聞いてもらいました。話しているうちに、なにをやってもだめなんじゃないかと、弱音を吐いて、泣いてしまいました。しかし、その時のおばあちゃんの反応は、「そう弱気になるもんちゃう!泣きなさんな!あかんで!」でした。僕はこの反応から、何かおばあちゃんの人生に対する姿勢のようなものを感じ取った気がします。「凜(りん)として、物事に挑む」。そんなイメージがあります。


別れの時は、いろんな思い出があふれるようによみがえり、涙が溢れました。ぼくはまだこの歳になっても、本当につらいとき、しんどいときは、「おばあちゃん、助けて!」と心の中で叫ぶ時があります。しかし、「強く生きていかなければならないんだ」、そう自分に言い聞かせるようにしています。そう生きることが、せめてもの誠意なのかと思っています。