アフターダーク / 村上春樹(2006年)

アフターダーク (講談社文庫)


★この世の現実の中に自分の居場所を見失ったとき、足下が揺らいだとき、特別な一夜を求めて夜を街に出かける。まるで尾崎豊の「15の夜」のように。ところが、実際のところは、特別な体験に巡り会えることはまれなのかもしれません。むしろ、悲惨な目にあうことの方が多いのかもしれません。それでも、あるはずと信じる「あちら側」の世界。歪みや傷が救われるチャンスに巡り会うためには、完全に無視することはできないのかもしれません。