生命の哲学研究会

2回目の参加だ.実は今回は本当に時間がなくて,輪読書を真剣に読みこめていなかった.やはり哲学というのは,哲学書を真剣に読み込んで,何度も何度も繰り返して読むところに醍醐味があるので,簡単明瞭に,効率よく読むものではない.本当は,1日くらいどっぷりとベルクソンの世界に浸りたいが,今はそんなに時間がない.というか,これからもないかもしれない.僕は,何に急いでいるのだろうか.何に忙しいのだろうか.よくわからない.学問というのは,時間に拘らず,時間を忘れて没頭するところに悟りの境地が開けているのではないのだろうか.ビジネスのように合理的に行うのも大切ではあるが,時間に追われることで,何か本質を取り逃がしているような気もする.
さて,ここでベルクソン的命題に入りたい.「私の今日のこの忙しさは,5年前の忙しさよりも大きい」と言えるだろうか.ベルクソンはこういった情緒的諸感覚を定量化することを認めない.よって,ベルクソン的思考では,OuiともNonとも答えられないだろう.命題自体誤りである.さらに,「私はあなたより忙しい」,または,「私はあなたよりも苦しんでいる.」といった命題も意味もなさない.