philosophy

Books: ジブリアニメで哲学する 世界の見方が変わるヒント / 小川仁志

ジブリアニメで哲学する 世界の見方が変わるヒント (ピーエイチピーブンコ) 作者:小川 仁志 発売日: 2017/07/21 メディア: Kindle版 ナウシカをはじめ、どのジブリアニメも示唆に富んでいるので、何度見ても新しい発見があります。そんなジブリアニメを哲学…

Books: ウパデーシャ・サーハスリー / シャンカラ

ウパデーシャ・サーハスリー―真実の自己の探求 (岩波文庫) 作者: シャンカラ,前田専学 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1988/04/18 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 3回 この商品を含むブログ (10件) を見る ヴェーダンタに少しでも触れるなら、シャ…

Books: 欲望の資本主義

欲望の資本主義 作者: 丸山俊一,NHK「欲望の資本主義」制作班,安田洋祐 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2017/03/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 欲望の資本主義2 作者: 丸山俊一,NHK「欲望の資本主義」制作班 出版社/メー…

Books: マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する (NHK出版新書 569) 作者: 丸山俊一,NHK「欲望の時代の哲学」制作班 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2018/12/11 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 本書はNHKの特別番組のためにマルクス・ガブ…

Books: 自分と向き合う「知」の方法 / 森岡正博

また回顧録です(笑)。私が、大学院生のころ、個人的な興味から環境倫理のことを勉強しておりまして、その際に、森岡正博さんの著作を読みました。第一印象は、「痒いところに手が届く」、「自分が言いたかったことを代弁してもらった」というものでした。 …

Books: 和辻哲郎の子ども時代の自然体験

姫路駅から和田山まで伸びるJR播但線は、生野銀山と飾磨津(現在の姫路港)を結ぶ銀の馬車道と並行して走る線路です。その播但線の駅の一つに仁豊野(にぶの)駅というローカルな駅がありまして、周辺の山は、かつては村人などが薪木を調達したり、山菜を採集…

Books: 剥き出しの実存〜森岡正博「宗教なき時代を生きるために」再読して

実存主義なんて言葉は、古臭く、いまでは流行らない言葉なのかもしれません。第二次世界大戦終結後まもなく、フランスの哲学者サルトルが、発表した「実存は本質に先立つ」の言葉の通り、欧米では宗教(キリスト教)や国家(軍備・徴兵)という大きな組織が…

Books: マルクス・アウレリウス『自省録』 2019年4月 (100分 de 名著)

マルクス・アウレリウス『自省録』 2019年4月 (100分 de 名著) 作者: 岸見一郎 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2019/03/25 メディア: ムック この商品を含むブログを見る

「カフェ」→「cafe」,「インテリア」→「interior」,「ジャズ・フュージョン」「音楽」→「music」,「読書」「哲学」→「books」,「映画」→「movie」に移行します.「お薦め」は廃止です.

マルティン・ブーバー「我からの遠ざかり」

マルティーン・ブーバーはオーストリア出身のユダヤ教宗教哲学者・社会学研究者。 ブーバーは「我」それ自体というものがありえないというところから出発した。「我」がないのなら、「我」という存在もありえないというのである。 では、何があるのかといえ…

安永浩のファントム空間論

安永のファントム理論は,主体と対象との間の心的距離空間を幾何学構造によって記述し,分裂病が心的空間の構造的失調による一種の’幾何学的’錯視であるという解釈を提出したものである. この理論の骨子となっている哲学的前提は,Wauchope,O.S.(1984)の「…

近代とはいかなる時代か?―モダニティの帰結

「再帰的近代化」とはどのような事態か.それは,近代がその立ち上げの時期に必要としていた「伝統」「宗教」などのフィクショナルな要素から離陸し,近代が近代を自己言及的に再生産する事態であると言われている. 以下,http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr…

失われた時を求めて

マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」は,ベルクソンの時間論からインスピレーションを得て書かれたと言われる.この作品は大著で,実際僕は読んだことがないが,”一杯の紅茶とマドレーヌから,主人公コンブレーの全記憶が飛び出してくる”というく…

創造的進化

岩波文庫が11月に再版したようだ.ベルクソンの創造的進化も復活したので,即購入した.創造的進化 (岩波文庫 青 645-1)作者: アンリ・ベルクソン,真方敬道出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1979/07/16メディア: 文庫 クリック: 20回この商品を含むブログ (…

精神とエネルギー

ベルクソンにはまっている僕.精神のエネルギー (レグルス文庫)作者: アンリ・ベルクソン,宇波彰出版社/メーカー: 第三文明社発売日: 1992/04/27メディア: 新書 クリック: 24回この商品を含むブログ (3件) を見る

志向性

フッサールの著作を読むと,やはり「志向性」の問題に共感してしまう.僕自身は,「クオリア」を問題としているのか,「志向性」を問題としているのか.デカルト的省察 (岩波文庫)作者: フッサール,浜渦辰二出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/02/16メデ…

バイオエシックス

環境倫理,生命倫理に関する本を読んでみよう.環境倫理学のすすめ (丸善ライブラリー)作者: 加藤尚武出版社/メーカー: 丸善発売日: 1991/12メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (12件) を見る 新・環境倫理学のすすめ (丸善ライブラリー)作者…

ベルクソンの「試論(時間と自由)」に

Let us ask consciousness to isolate itself from the external world, and, by a vigorous effort by abstraction, to become itself again. 私たちは意識に対して外的世界から自分を切り離し,強い抽象化の努力によって,再び自分自身になることを要求し…

ノーム・チョムスキー

京都賞の過去の受賞者をHPで見てみるのも非常に勉強になる.僕はかつてメイナード=スミスの講演を聴きに行ったことがある.学部4回生の頃に助手の先生に連れて行ってもらった. 受賞者の一人,認知科学のノーム・チョムスキーも世界的に有名な人で,一般向け…

倫理とは何か

僕にも「正しい」と思うことや,「善い」と思うことはあり,逆に「間違っている」や「悪い」といった規範がある.では,なぜ自分はそのように善悪,正誤といった判断を下しているのか.具体的には,昨日の日記でも「節約することは善い」と考え,それを「環…

ベルクソンの哲学には「死」がない

これはよく言われることだが,ベルクソンの哲学には「死」がない.なぜ死がないかと言えば,死とは空間化されたものであるからだ.死について考えるのは,人間独自のもので,他の動物は概念的に死に対して不安を感じることはないと考えられている.しかし,…

「我を忘れる」とは

「現実に対して冷めている」,言い換えれば,「熱くなれない」.何かをしながらでも,”なぜ今僕はこんなことをしているのだろう”と考えてしまうのは,僕の特性なのだろうか.「我を忘れる」,「無我夢中になる」とは,一体どういったことなのだろうか. 「何…

「自分を知りすぎる」ことは危険!?

脳や意識の理論も免疫理論と同様に神経ダーウィニズム(ニューロンの集団淘汰説)の考えで説明できると考える学者もいるようだ. 内的な認識の制約として自分自身を「知りすぎる」ことに一種の自己制約をかけているのではないだろうか.・・・ヒトがもつ深い…

事情は複雑だ

少し勉強してみた.行動主義については,かなり事情が複雑なようだ.今いえることは,行動主義という言葉自体かなり古いということだ. 意識を認識と行動を束ねる高次機能と考える立場から意識過程を有用な情報処理過程と考え,生物が生存のために必要とする…

行動主義

先日のベルクソン研究会で,ある人から,「あなたの研究スタンスは行動主義ですよね」と言われ,僕はその場では行動主義についての定義がはっきりしていなかったので返事を濁したが,調べてみると僕を含め世の中で動物の行動を研究している人のほとんどは行…

現象学

面白そうな本を図書館で見つけた.自己意識の現象学というフッサールやハイデガーやベルクソンやメルロ=ポンティあたりの名前が頻繁に出てくる本だ.十数人の研究者の論文がまとめられている.自己意識の現象学―生命と知をめぐって (SEKAISHISO SEMINAR)作…

時間と自由

ベルクソンの試論の日本語訳として,今まではちくま文庫の「意識に〜」を読んできたのだが,ある先生の指摘もあり,岩波の最新訳の方がずっと訳がいいということがわかってきた. 普段どのように輪読しているかと言えば,一文ずつ日本語を読みながら,何かひ…

他者問題

永井均さんの「の存在の比類なさ」を読むと,「他者問題」と自分が考えていたものが,いかに浅はかであったかを感じさせられる.いわゆる「他者問題」といわれているものの中でも「理由の他者性」「感覚の他者性」には根本的な問題性が発見できないとされる…

クオリアについて

少し調べていこうと思う.意識とはなにか (ちくま新書)作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/10/07メディア: 新書購入: 3人 クリック: 42回この商品を含むブログ (58件) を見る 脳とクオリア―なぜ脳に心が生まれるのか作者: 茂木健一郎出…

独我論

哲学の中でも体温を感じないと思っていた思考の様式がある.それは,独我論と呼ばれる思考の様式であることがわかってきた.しかし,哲学研究会の友達と交流しているうちに永井均さんの著作を知り,<私>と括弧付けをした私とはなんだろう?と気になって仕…