やっぱり「細胞の分子生物学」を読んでいても,普段研究していても,どうして生物ってこんなにうまくできてるんだろ!?て思ってしまう.神がかり的だ.そして,ダーウィンの進化論的な見方で,こういった生物の仕組みが作り上げられてきたということを,信じることが難しいと感じてしまう.
かといって,構造主義生物学のように「なるべくしてなった」と考えるのも他力本願で,すんなり受け入れることができなかったりする.
僕は,ずっとこのことが腹の中にあってわかったような,わかっていないような気持ちになったりする.かといって,現代の進化学が間違っているとは思わないし,ダーウィンが主張していたのを骨子に,かなり肉付けされており,列記とした科学であると思う.集団遺伝学では,ダーウィン的進化論は,よく理解できる.しかし,そもそも「個体」が「個体」であるためには?と考えると,やっぱり,わかったようでわからない気持ちになる.