変化への対応

このブログのデザインを変えた.秋っぽいものにしようと思った.写真は南国の夕焼けっぽいね.格言も変えた.哲学者,デイヴィッド・ヒュームの言葉だ.科学哲学を勉強していると必ず出てくる結構手ごわい人だ.

Habit may lead to us belief and expectation but not to the knowledge, and still less to the understanding, of lawful relations.
習慣は私たちを信念や期待に導くかもしれないが,知識には導かないし,まして規則的な関係の理解に導くことはない.
 - David Hume (Scottish philosopher, 1711 - 1776)

少しこの言葉の意味を解釈しよう.僕たちは習慣の産物だ.習慣は変化から僕らの身を守ってくれる.しかし,悪習は簡単に身に着くが,なかなか捨てられない.個人的習慣や社会的習慣はふつう習慣的な思考に支えられている.習慣は実は考え方を反映している.何を永続させたいかという気持ちを強く表している.だから習慣は人間を理解する鍵であるばかりでなく,その人の人生哲学を理解する鍵でもあると思われる.
ところが僕たちは,時には変化を積極的に求める.人は周期的に何かを変えたいと思う.人間も成長するためには皮や殻を脱ぐ必要がある生き物だ.しかしこんな変化を起こしたいと思っていても,どうしていいかわからない.環境の方がその中にいる人間よりも賢い場合がある.そこで僕らは変化に抵抗するか受け入れるかで苦労する.
この言葉は,「変化への対応」を学ぶことがとても重要であること,学ばないでいると落とし穴に陥ることを教示しているのだろう.