イーワルドという病原体の研究者の名前を知ったのは,数年前ではあるが,僕が「寄生者」と呼ばれているものを研究している以上,病原体の進化に関する知見は,無視できないし,むしろ非常に興味がある分野である.
イーワルド著の「病原体進化論」という本は数年前に買い,捕食寄生者の部分は読んだのだが,全部を通して読んではいない.本書の命題はいたってシンプルで,「寄生者は必ずおとなしいものへと進化していく」という考えに対して著者が反論しようというものである.より温和でゆっくりと増殖するものがこれまで勝利することができたかどうか,疑わしいと問いを投げかかることから始まっている.
- 作者: ポール・W.イーワルド,池本孝哉,高井憲治
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2002/11/20
- メディア: 単行本
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