スクリーンメモリー

スクリーン・メモリーという言葉は、フロイトの精神医学用語で「隠蔽記憶」と翻訳されています。本来、映画の「スクリーン」も「銀幕」と「遮蔽幕」という複数の意味を伴った言葉に翻訳することができます。精神医学的文脈において幼児期体験というものは、様々な抑圧によって想起困難になっていますが、その代わりしばしばその些細な断片的な記憶が保たれていることがあります。多くの場合、差異はあるもののそれぞれの個人的体験における幼児期の断片的記憶は、その時期の実際の記憶ではなく、別の経験の記憶であって、しかも一見無意味なものにみえますが、このような記憶のことを「隠蔽記憶」と呼んでいます。
http://www.arttowermito.or.jp/art/screenj.html(2006.5.23現在)<<