カボチャ残留農薬 他の2戸も基準超える 

北海道函館市亀田農協所属の農家一戸が生産したカボチャから、国が定めた残留基準値を超える農薬「ヘプタクロル」(有機塩素系殺虫剤)が検出され,他の二戸の農家のカボチャも基準値を超えていた.
 土中のヘラムシという害虫駆除のため、ヘプタクロルを広く使用していたという。「問題が発覚した一戸だけでなく、残留農薬は周辺一帯に広く分布している可能性がある」と指摘された.
 自主検査の結果、基準値超えが複数あったため、同農協は八月三十一日から、すべてのカボチャ生産農家約四十戸の出荷を自粛し、出荷前のカボチャの廃棄処分を決めた。
 同農協は、来年五月のカボチャの種まきまでに残留農薬検出の原因が解明されない場合、栽培を自粛する方針だ。
 道農政部によると、ヘプタクロルはかつて、道内各地の水田や畑でごく普通に使われていたという。ただ「使用禁止から三十年以上たち、国も道も治験データを持ち合わせていない」のが実情だ。
 土壌に残留しやすく、発がん性の恐れがあることは判明しているが、今回、農薬メーカーからもこれ以上の情報は得られなかった。《1》土壌に長期間残留するか《2》農作物が吸収しやすい特性があるか−などは不明だ。
2006年9月8日北海道新聞

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