ローマ人の物語 8-13 / 塩野七生

ローマ人の物語 (11) ユリウス・カエサル ルビコン以後(上) (新潮文庫)


★「帝国」と聞くと、なんだか悪いイメージを持ってしまいますが、かつてローマ帝国オスマン帝国では多民族の調和や共存が果たされていたことを改めて考えると、興味津々になってしまいます。
王政ローマの建国からローマ帝国の東西分裂と西ローマ帝国の滅亡、ユスティニアヌスによる再征服までの約1500年間のローマを日本人の塩野七生さんという方が描いた「ローマ人の物語」という大著(全14巻/文庫では現在31巻まで刊行済み)があります。特に、著者は、ローマ帝国の基礎を築いたとされるユリウス・カエサルへの思い入れが強いと聞きます。
個人的には、ローマ人が多神教であった時代、「ガリア戦記」でカエサルが行ったとされる他民族との調和・共存の政策に興味があったので、「ユリウス・カエサル ルビコン以前・以後(文庫では8〜13)」を手にとってちょこちょこ読んでいます。ただし、この著作は、歴史書ではなく小説だという指摘があるように、中にはフィクションの箇所もあるのかも知れません。しかし、逆に言えば、カエサルキケロなど、性格や気質を分析した上でその時の心理を推測して上手に描き出しているのは、この「小説」の醍醐味なんだろうなぁと思います。


フォロ・ロマーノ
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