BRAHMS Complete Edition

Brahms Complete Edition


★最近、廉価版のクラシック全集がイギリスDeccaやドイツ・グラモフォンなどの名門レーベルから色々出ているようです。その中でもこのドイツ・グラモフォンブラームス全集(46枚セット)には度肝を抜かれました。8,207円で46枚です。一枚あたり約178円です。これらのうち数枚はレンタルや図書館などで借りたことのあるものもありますが、それでもこれは「買い」でした。
ブラームス交響曲もさることながら、室内楽曲も素晴らしく、クラリネット五重奏曲にはとても素晴らしいメロディが溢れています。楽曲について知るために「ブラームスはお好き?」というサイトを参考にしています。
太い音符が重なったような楽曲が多く、そのためか印象としては、やはりバッハ、ベートーヴェンの系列にあるのだなというのはすぐにわかります。しかし、ベートーヴェンとは対照的に内向的で、よく「ネクラ」と表現されます。個人的には、そうかなぁ?と思ってしまいますが、いい意味でそう捉えようと思っています。そして、なによりも見逃してはならないことは、シューマン夫妻との関係ですね。14歳年上のクララ・シューマンに生涯想いを持つことになります。また、ブラームスは、同世代のワーグナーとよく対比されるのですが、実はブラームスワーグナーを尊敬していたようで、たぶんこういう派閥のようなものは次の世代の人たちが作っていったものなんでしょうね。ただし、ブラームスベートーヴェンの後継者は自分だという自尊心のようなものが強かったとも言われており、その意味ではワーグナーに対抗していたのかもしれません。その一方で、「オペラを作ることは結婚するよりも難しい」といった言葉も残しているようで、ブラームスがオペラを作れなかった所以として、やはりその性格というか、人間関係、すなわちクララへの想いのようなものが大きく影響しているのではとも思ったりします。
なにはともあれ、音楽を一聴して、どうしてもブラームスの音楽が心に響いてしまうので、いろいろと気になってしまうわけで、やはりまずは「好きか、嫌いか」でものごとははじまるのだと思います。