さとかんの勉強会「小笠原父島紀行」

★年配のメンバーの方が「小笠原父島紀行」と題して、小笠原諸島の自然と歴史について紹介をしてくださいました。さとかんに参加してつくづく思うのが、やはり「超」行動派の方が多いということです。好奇心旺盛で博学な方ばかりで、本当に色々と刺激を受けます。
小笠原諸島は、南の島ということで沖縄(本島)とよく比較されるようですが、「台風シーズン」と「梅雨」がありません。一番の違いは島の成因であり、小笠原は海洋島で、沖縄は大陸島です。前者にはハワイ諸島ガラパゴス諸島イースター諸島が、後者にはニューギニア、フィジー、日本、台湾が含まれます。また「東洋のガラパゴス」とも呼ばれるように、独自の進化をとげた動植物が多く存在し、例えば、今回の発表でも紹介のあったオガサワラオオコウモリも有名ですが、まだまだ島の動植物に関しては調査が必要だということです。
歴史に関しては、父島・母島よりさらに南にある硫黄島が映画で有名になったものの、父島・母島の住民も戦争による被害を相当に受けているらしく、あまりそのことが世間では認知されていないというのが現状のようです。ちなみに、小笠原という名前は、諸島の発見者とされる安土桃山時代の徳川家家臣の小笠原貞頼という人の苗字が由来です。ただ、のちに江戸幕府によってその発見説はおろか実在すらも否定されてしまいます。
小笠原諸島には交通手段としてフェリーによる行き来が一般的なようで、基本的には空路はありません。空港を要望する声もあるようですが、それによって人が入りすぎると、外来種の移入など、また新たな環境問題などが引き起こされそうで、いろいろと複雑な思いがしました。