禅の心を看る

嵐山電鉄沿線にある寺院の枯山水の庭を拝観する「嵐電でめぐる枯山水の庭〜禅の心を看る」という案内があります。


そこで挙げられているのが、龍安寺「石庭」、妙心寺退蔵院「元信の庭」、妙心寺大心院「阿吽庭」、嵯峨野宝筐院「庭園」、天龍寺宝厳院「獅子吼の庭」、天龍寺弘源寺「虎嘯の庭」、嵐山鹿王院「本庭」、天龍寺「曹源池」です。


紅葉の季節になると、人が多すぎて庭本来の良さがわかり難くなる。しかし、春秋じゃないと特別公開されない庭もある。そんなジレンマを抱えながら、紅葉にはまだ早いけれど、庭本来の良さがわかるであろうこの中途半端な時期に、嵯峨・嵐山エリアのいくつかの寺院を拝観してきました。


天龍寺塔頭宝厳院「獅子吼の庭」
大亀山 宝厳院(だいきざん ほうごんいん)は、臨済宗大本山天龍寺塔頭寺院のひとつ。寛正2年(1461年)室町幕府管領であった細川頼之公により、天龍寺開山夢窓国師より三世の法孫にあたる聖仲永光禅師を開山に迎え創建されたと伝えられます。
庭園は天龍寺開山夢窓国師の法孫である策彦禅師の作とされ、嵐山を巧みに取り入れた回遊式山水庭園です。「獅子吼」という名称は「仏が説法する」ことを意味し、庭園内を散策し、鳥の声、風の音、水の音を聴くことによって人生の真理、正道を肌で感じることができるといわれます。


現在、秋の特別公開中なので、天龍寺の庭と比較しながら、この宝厳院の小ぢんまりとしながらも、内省的で力強さを感じさせるこの宝厳院の庭を拝観してみるのもいいかもしれません。









この庭園の大きな石は「獅子岩」と名づけられています。よくみると獅子に見えてきますよね!?



天龍寺弘源寺「虎嘯の庭」
特別公開は10月3日からということです。残念ですが、また来ましょう。



嵯峨野宝筐院「庭園」
現在の宝筐院(ほうきょういん)は、京都嵯峨野にある臨済宗の寺院です。平安時代白河天皇(1053〜1129)の勅願寺として建てられました。ちなみに、勅願寺とは、勅願によって鎮護国家・玉体安穏のために建立された寺のことをいい、東大寺・大安寺・薬師寺などがこれに当たるそうです。


この庭を歩いていると、すべての音が何かに吸い込まれていくようで、耳が痛くなるくらいでした。こういう風情を感じたくて来たので大満足です。









清涼寺
いつもながら三門の額縁の向こうには異界が広がっているように見えます。



嵐山鹿王院「本庭」
臨済宗系の単立寺院。山号は覚雄山。本尊は釈迦如来。開基(創立者)は足利義満、開山(初代住持)は春屋妙葩(しゅんおくみょうは)。嵐電鹿王院」駅降りてすぐです。本庭は、嵐山を借景としており、苔で覆われ、石組と植え込みを配した平庭式枯山水庭園です。参道を含め、椿の名所としても有名です。


また素晴らしい参道に出会ってしまった気がします。