「儚きもの」京都市美術館

京都市美術館コレクション展第3期「儚きもの」を観てきました。ちなみに英語タイトルは、「The Fleeting and Transient」です。


「儚さ」をテーマとして、美術館所蔵の絵画、工芸品等89点が展示されていました。5つのセクションに区切られています。I.生命の瞬き II.天空のうつろい III.形なきもののかたち IV.夢と幻想 V.光と影,水への反映 です。


自分の感性としては、川端健生「廻廊」、佐野猛夫「雲をよぶ」、河合健二「曙光」、村上華岳阿弥陀」、正井和行「月蝕」に眼が留まりました。どちらかと言えば、トーンが暗めのものに心が落ち着きます。これは、明るい場所で音楽を聴くよりも、狭い部屋で灯りを消して聴くときのほうが、味わいがでることと同じでしょうか。


そして、「儚さ」と「美」の間には、密接な関係がありそうだと思いました。「儚い」という言葉には、「壊れやすい」、「か弱い」、「形ない」、「夢」、「一瞬」、「いま」、「ここ」、「一回性」、「無常」といったニュアンスが含まれそうです。”生まれ、やがて死にゆく”ひとりひとりの人間も儚いもののひとつでしょう。


「儚きもの」



京都市美術館