まちかど植物園/梅田真樹(2005年)

まちかど植物園


★都会で最も身近に接することのできる自然といえば、街路樹です。道路沿いの街路樹たちにもいろいろな歴史があって人間と深い関わりがあります。この本では街でよく見かける街路樹50種について、それぞれの歴史、見分け方、用途、人との関わりなどについて、いろいろなエピソードやマメ知識を織り交ぜながらわかりやすく解説されています。


プラタナス〜ロンドン・テムズ川沿い
カナダの国旗のような形をした葉が特徴。ヒポクラテスの樹とも呼ばれ、古代ギリシアの学林樹木として有名。



ツツジ〜京都洛東粟田尊勝院
古くは万葉集に詠まれたくらい日本人との関わりの深い樹木。強酸性の土壌でも生育が可能で、葉には有毒成分を含んでいます。「世界一美しい」理由は、その生命力にあるのかもしれません。



ツツジ(シロワビスケ)〜京都北山
その語源は、日本書紀まで遡り、「唾く神」から来ているそうです。そのため、ツバキは信仰の対象となりました。観賞用として庭園に植えられるようになったのは茶道が発達しはじめた室町時代。江戸時代には海外にも広まり、欧州でブームとなり、小デュマが「椿姫」も執筆しました。