世界の宗教問題の基本 / 保坂俊司(2008年)

2時間でザックリわかる!世界の宗教問題の基本 (青春新書INTELLIGENCE)


★自分は高校で習う世界史や日本史は、現代からさかのぼって勉強した方が効率もいいし、楽しいと思っています。毎日国際ニュースで耳にする紛争やテロ事件がなぜ起こっているのかを過去をさかのぼる形で紐解いて行った方が頭が整理しやすいと思います。本来人間を幸福にするはずの「宗教」が、人類の歴史において何度も繰り返し争い事の火種になってきました。ただ、宗教だけを諸悪の根源とみなすのではなく、地域間の利害の対立や国家間の政治的な思惑が複雑に絡み合っていると考える方がいいでしょう。


宗教の中でもキリスト教イスラム教、ユダヤ教間の摩擦は大きいです。一重にイスラム教の国家といっても、本書からもわかるように、サウジアラビアなんかは表向きは親米です。一方でアメリカはキリスト教の国というイメージがあるかもしれませんが、カトリックが40%、プロテスタントが30%と、考え方の違う宗派によって二分されており、国家の政策に影響を与える場合があります。