ニーチェの手紙 / フリードリヒ・ニーチェ (茂木健一郎編・解説 塚越敏・眞田収一郎訳)

ニーチェの手紙 (ちくま学芸文庫)


哲学書を読むといかに自分が頽落した人間かが身にしみてわかります。本来的に生きるってのは、本書の解説にあるように、偶有性の海へ飛びこんでいけるかどうかかもしれません。マニュアルや予定調和ばかり探し求める賢さを身につけて、悦に入っている生き方は、なんと惨めなことか。知恵ばかりがつくと、ルサンチマンが強くなるだけなのかもしれません。