内存在

ハイデガーは世界の内に存在することを<内存在>と表現した.さらに世界を能動的に形成する働きを,<企投(Entwulf)>と呼び,一方,気がついたら世界に投げ込まれ,そこに取り囲まれているあり方を,彼は<被投性(Geworfenheit)>と呼ぶ.<世界>とは,現存在が形成したものなのだが,しかし気づいた時には,その網目のうちに取り囲まれ,それに適応しながら生きていかなければならない.