構造主義

橋爪大三郎の「はじめての構造主義」をほぼ全部読み終えた.わかりやすくてよかったと思う.以下,要点と思われるくだりを書き写した.
<構造>は,ひとりの主体(視点)が自分にこだわって,世界を「認識」しようとしているあいだは,現れてこないものなのだ.レヴィ=ストロースは,主体の思考(ひとりひとりが責任をもつ,理性的で自覚的な思考)の手の届かない彼方に,それを含む,集合的な思考(大勢の人びとをとらえる無自覚な思考)の領域が存在することを示した.<構造>は,主体の思考によって直接とらえられないもの,”不可視”のものなのだ.