ボルツマン

昨日,秀人君から聞いた話の中で,ボルツマン定数についての話は興味深かった.
「温度や圧力といったものは,原子や分子などの粒子が,ニュートン力学に従って,衝突などの運動をしていることによって起きている」
というのは,化学か何かで習った気がするが,
温度や圧力などの巨視的(マクロ)な現象を,粒子の運動という微視的(ミクロ)な現象で説明するための方法として,「確率や統計」という概念を初めて物理学に持ち込んだ.
というのを知って,すごいなぁと思った.
要するに,「コーヒーに入れたミルクが拡散していくのは,単に”確率の問題”」ということ.
これはすごい!
ベルクソンの話にも共通すると思われる.20℃は10℃の倍なのではなく,それはある意味で表面的な数値に過ぎない.シャルルの法則に従えば,273+20=293,273+10=283なので,10/283=0.0353より,約4%エネルギーが増加したに過ぎないとも言える.だから,ベルクソンの主張はある意味では正しい.ただ,ベルクソンの場合,刺激は定量化できるが,感覚は定量化できないと言い切っているので,例え,倍の刺激を与えたとしても,それは感覚としては計りえないと答えるだろう.