抽象的か,具体的か

企業の適正試験では今までに何度も性格分析テストを受けてきました.ありのままの自分を出せばいいので,もちろん予習も復習も必要ではないです.しかし,普段から自分をよく見つめていないと答えられなったり,一貫した回答を示すことができなくなったりすると思われるので,これはこれで慎重に行いたいですね.
それにしても,質問として”抽象的(概念的)に物事を考えるのが好きだ”と”具体的な作業が好きだ”が対極の位置に設定されているパターンに頻繁に直面します.
理系の中でも僕のように農学系・生態学・行動学の分野で,昆虫を採集しに野外に出て,それを室内で飼育し,実験材料として扱っていることは,”具体的なものを扱っている”ことになると思います.
しかし,様々な行動をカテゴリー化したり昆虫の適応度を導きだしたりと,数量(データ)として処理する段階は”概念的に考える”作業だと思います.
実際のところ,僕の研究は前者の”具体的に”虫に触れることのウェイトは大きいとは思います.
逆に数理生態など,数式でものごとを考えている分野は,”概念的思考に特化している”ことになるのでしょうか.
哲学の分野ではどうでしょうか?やはり概念的思考が大いに要求されるのでしょうか.
ただ同じ分野の人からは”頭だけで考えるよりも,具体的に実験を組んでみて結果を見たほうがいい”といった言葉をよく聞きます.これは,”抽象よりも具体的に”という意味なのでしょうか.
自分が専攻している分野って自分の性格に影響してくるのかな.僕は自分の研究のことを考えて,”具体的な作業が好き”だとは答えていますが.