美容整形は是か非か

ある企業のグループディスカッションで,「美容整形は是か非か」というお題で,どちらかに挙手して自分の意見を述べるという試験がありました.
僕は「賛成」に手を挙げました.その理由としては,自分と他人との関係性の問題だと思いますと答え,私は相手(周り)の人を見ているし,相手(周り)の人は私を見ている,自分を変えることで,その関係性がよくなるなら,自分を変えることには賛成だと述べました.
賛成の人の意見の多くが,「外面を変えれば,内面が変わってくる」,「コンプレックスを克服すれば,対人関係がうまく行く,自分に自身が持てるようになる,気持ちも前向きになる」といったものでした.
逆に反対の人の意見は,「親から授かった体を自分勝手に変えることには抵抗がある」というものがありました.
自分の意見としては,賛成は賛成なのですが,さらにそれに付け加える形で,一般化された「美しさ」や「かっこよさ」を手本に,それに近づけるように整形してもらうのではなく,自分でできる限りデザインして,自分がいいと思うイメージに近づけた方がいいと思うと言いました.
話の筋はずれますが,一番気になったことを言いますと,多くの人が,人間を内面と外面として二分割して捉えていることです.
確かに,内と外とは対義語で言葉の上ではわかります.
しかし,僕としてはどこからどこまでが外面で,どこからが内面かがわかりかねました.これははっきり白黒をつけないと気がすまないという意味ではなく,例え,内面と外面に便宜上わけて議論したとしても,自分は他人の内面と外面のどちらを見ているかを答えることができるかとなると,僕は答えられません.強いて言うなら,同時にどちらも見ています.例え,初対面でも.
クルマを例えて考えると,内装(インテリア)と外装(エクステリア)の区別は非常にわかりやすいですし,インテリアならインテリアだけみることができますし,その逆も然りです.まあ,高いクルマは外装も内装も豪華かも知れませんが.
ではまた人間に戻って,内面ってなんでしょうか?心や考え方,性格のことでしょうか?逆に,顔の表皮,目鼻口や骨格,髪型などは外面でしょうか.確かにそうなのかもしれません.
ただ思うことは,相手の表情,話し方や声色,目線の位置をどう捉えるんだろうと思います.これは内面と外面のどっちなんでしょうか.多くの場合,初対面と言えども,会話などのコミュニケーションをとったり,場合によっては触れ合ったりもすると思います.また,異性のどこをみるかとなった場合,”外見よりも中身”とか,”綺麗でも性格が悪いと嫌”といったことも聞きます.しかし,これもわかるようで,わかりにくい考え方ですよね.
結局,僕は人の内面をみているのか,外面をみているのかは答えることができないし,そうやって二分割して議論することもできないと思いました.