スローフード・ジャパン

先日GWに京都の錦市場に行ったことは,いい刺激になりました.京野菜の漬物や日本沿岸・湖で採れる魚介類の佃煮などが所狭しと並べてありました.試食してみると本当に美味しかったし,やっぱり自分は日本人だなぁって感じました.
最近では,消費者の間で健康志向が(過熱気味ではありますが)非常に高まっており,郷土料理もスローフードとして見直されつつあるのかなと思います.
しかし,健康ブーム以前の傾向としても,日本の野菜って本当に洗練されていると思います.トマトでも本場のイタリアでも生で食することが少なく,煮たり焼いたり炒めたりして食べる方が多いそうです.しかし,日本では生で食する傾向が強く,非常に甘い(糖度が高い)トマトが当たり前ですよね.ただ,トマトやキュウリなどの「形」についても野生のものと比べるとはるかに画一化されているのは事実で,このことをどう捉えるかも難しいと感じます.
スローフード築地(ニッポン東京スローフード協会)という団体があります.1986年にイタリアで生まれたスローフードという哲学と運動体を起源に,日本ではその15年後の2001年にはじめてそのコンヴィヴィウム支部)が設立され,社会の「エコロジー」や「スロー」のムーブメントのなかで普及し,発展してきたとのことです.
食に関しても感じるのですが,運動といっても,新しいものを取り入れるというよりも「元々,日本にはいいものがあった」と再認識することなのかなと感じます.
しかし,マクドナルドのようなファーストフードが流行ったことは偶然ではなく,そこには何らかの理由があると思います.その一つが物流システムの効率化なのではないだろうかと僕は予測しています.