ダ・ヴィンチ・コード (2006年アメリカ)

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
★自分が無学なのか、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の13人の名前がすらすら言えるはずもないので、”キリストのすぐ左に描かれている人物が、ヨハネではなく、娼婦マグダラのマリアである”と言われても、すぐにはショックを受けませんでした。キリストが神ではなく、人間であり、妻マグダラのマリアの間に子どもを作り、後に、ヨーロッパ最大の惨事とも言われる魔女狩りは、キリストを神であると考える組織にとって不都合な事実、すなわちキリストの末裔を消す(殺す)ために行われたという仮説をもとに展開されるこのミステリーは、欧米のキリスト教を信仰する人からすれば衝撃的なストーリーでしょう。
この映画が素晴らしいと思える点として、衝撃的なストーリー展開であることはもちろんですが、しっかりとメッセージも込められている点です。トム・ハンクス演じる歴史学者ロバート・ラングドンと、解釈を異にするイアン・マッケラン演じる学者リー・ティービング学者の間で衝突した議論に対して、オドレイ・トトゥ演じるソフィー・ヌヴーが、「誰が神で 誰が人間か その議論で大勢が殺された」と沈静させようとします。そして、「”唯一絶対の神”その名において人が殺される」とリー・ティービングが続けます。物語の最後のシーンでは、ラングドン教授とソフィー・ヌヴーの間で交わされる言葉「要は何を信じるか (What matters is what you believe)だ」には、とても深い意味がこめられているような気がします。
また、この映画、絵画や建築物の観光人気に一役買っている気もします。レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐、フランスのルーヴル美術館、イギリスのニュートンの墓など、ぜひ一度観てみたいと思いました。それにしても、ラングドン教授がフランスのあの場所で跪いて祈りを捧げるシーンを最後に映画の幕が閉じたことによって、見終わった後の余韻も一入でした。




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