★監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
★製作:スティーヴ・ゴリン、ジョン・キリク
★脚本:ギレルモ・アリアガ
★出演者:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子
★音楽:グスターボ・サンタオラヤ
★紹介・感想:『旧約聖書』の『創世記』11章のバベルの塔の話はご存知でしょうか。古代メソポタミアの中心都市であったバビロンでは、人々は同じ1つの言葉を話していました。人々は、神との約束を破り、れんがとアスファルトを用いて天まで届く塔を造り、全地のおもてに散るのを免れようと考えました。しかし、神はこの塔を見て、言葉が同じことが原因であると考え、人々に違う言葉を話させるようにした。このため、彼らは混乱し、世界各地へ散っていったという話です(Wikipedia参照)。
バベルの塔の説話のごとく、すれ違いの連続です。東京、モロッコ、ロス、メキシコと、人と人とが、つながっていることは確かなんですが、惨い関係性が生じています。一本の猟銃でつながってしまったと言えばいいんでしょうか。言葉が通じない、意思が通じないことの連続で、心苦しいです。個人的には、「セブン」と同じくらい衝撃の映画でした。
BGMでは、21 Gramsでも有名な、アカデミー賞作曲部門を受賞したGustavo Santaolallaのプロデュースが光ります。坂本龍一、アース・ウィンド&ファイアー、リップ・スライムのトラック等が参加し、日米混合の選曲で楽しかったです。
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