本願寺参拝

家の近くの通りをまっすぐ北に上がると、お西さん(西本願寺)があります。
お彼岸です。今日から春季彼岸会が行われています。総御堂にあがり、正坐して、手を合わせました。
その後に僧侶のお説教を拝聴しました。「そのまま」についてのご説法でした。いいお話でした。
元来、彼岸(ひがん)というのは、煩悩を脱した悟りの境地のことで、煩悩や迷いに満ちたこの世をこちら側の岸「此岸」(しがん)と言うのに対して、向う側の岸「彼岸」といいます。英語では、此岸はhere、彼岸はthereにあたるでしょうか。
これは、個人的な思いですが、宗教と呼ばれるものは、名称こそは異なっていても、彼岸(there)というものを想定した一種の思考の様式なのではだろうか、と最近よく思います。心の中のどこかに、決して人間の手の届かないような領域(それは、浄土や天国と呼ばれたりするかもしれない)があるんだと思っていれば、日常生活でも意識の面で随分と変ってくるような気がします。そして、歴史を振り返れば、かつて日本にとってのthereは、中国だったのでしょう。現代の日本人にとってのthereは、一体どこなんだろうか、、、と考えました。


本願寺阿弥陀堂



本願寺阿弥陀堂(総御堂)



本願寺唐門



大谷本廟(数年前に参拝)