東寺五重塔特別公開

東寺の五重塔の内部が特別公開されていたので拝観に行きました。また「宝物館」春期特別公開として、鎮守八幡宮の本尊八幡三神像のうち、女神坐像1躯と武内宿襦坐像も観ることができました。


五重塔の内部は心柱を大日如来に見立て、その周囲に4体の如来と8体の菩薩が安置されています。平安京時代、この東寺は、西寺、羅城門と一組になって、「気」が都の外へもれないよう護るために建立されたと伝えられています。


金堂・講堂の仏像を拝観するのも初めてでした。講堂の密教の教えを表現する立体曼荼羅は圧巻です。平安時代密教は身分の高い人たちだけのものであったと言われますが、その分、近寄りがたく崇高なものを感じさせられました。自分の守り本尊の大日如来さんを拝めてよかったです。





観智院の五大の庭
東寺の勧学院である観智院も拝観しました。五大の庭は、弘法大師が唐から帰国する際に海難に遭い、守護の海神に護られ無事帰還される姿と、五大虚空蔵菩薩像の姿との、二つの着想から構成されているそうです。平安京の中での東寺の存在や、弘法さんと稲荷大社の神の関係を見ると、仏教伝来初期では、日本では神道の信仰の方が強かったのだと感じさせられます。時代によって、仏教と神道、あるいは儒教といったものの関係性が変化していくのが興味深いです。


京都では、七五三よりも十三参り(知恵もらい)の方が盛んで、ここ観智院の虚空蔵菩薩に参詣する子どもも多いそうです。


今回はタイミングよく学芸員の方の説明を聴く事ができ、とても理解が深まりました。やっぱり知識の深い人の話を聴きながら鑑賞するのは勉強になりますね。