京都で一番好きな場所はどこかと聞かれれば、西陣の少し北、ここ「紫野(むらさきの)」を真っ先にあげるでしょう。寺は大徳寺、神社は今宮神社、建勲神社、自然は船岡山と歴史的・景観的に条件がそろっています。また、鞍馬口通や北大路通は、お洒落なカフェ、美味しいらーめんやさんなど食にも恵まれ、個展や、骨董品やさんも多いようです。ただ、交通の便が若干悪いのが難点でしょうか。観光客も多すぎず、少なすぎず、静かな場所です。
大徳寺の本坊と真珠庵が数年に一度の特別公開ということで拝観してきました。しかし、いずれも写真撮影は全面的に禁止ということで、デジタル・データとしては残せませんでした。たまにはこういう風に自分の頭の中にだけ記録が残っているというのもいいものなのかもしれません。
大徳寺
思い返せば、大徳寺は3回目の訪問です。(1回目、2回目)
フィレンツェやベネツィアのように街全体が美術館のようになっている場所が日本にはないかと思っていましたが、大徳寺と妙心寺の伽藍全体を見てみると、そう言えなくもないと思ってきました。景観的に統一感があります。到底一日では廻りつくせない歴史的な奥行きの深さがあります。
勅使門
仏殿
本坊は、寛永12年(1635年)、玄関はその翌年、豪商・後藤益勝の寄進で建てられました。開祖大燈国師(宗峰妙超)300年遠忌を記念して新築されたものとされます。また、三門・仏殿・法堂が中国風なのに対して、方丈は特別に大燈国師の塔所雲門庵を中心とします。通常の方丈建築が、前後2列、左右3列の計6室を並べる平面形式が多いのに対して、大徳寺方丈は前後2列、左右4列の計8室をもつ特異な形式です。襖絵八十四面は狩野探幽作、方丈前庭は小堀遠州作です。
真珠庵は、一休宗純ゆかりの寺院です。村田珠光作とされる庭園、襖絵は、曾我蛇足、長谷川等伯の作品が多く見ごたえがあります。書院の「通僊院」は、正親町天皇の女御化粧殿を移したものです。また金森宗和好みの茶室「庭玉軒」は、「内蹲踞」といって、蹲(つくばい)が建物の内部にあります。ちなみにこれは雪国造りといって、雪国の冬でも寒くないようにという配慮がなされているそうです。京都ではこのタイプは唯一であるとか。
雲龍図
残念ながら、三門も法堂も拝観することはできませんでした。いずれの天井にも立派な雲龍図が描かれているとのことです。(参考:臨済宗・黄檗宗の雲龍図)
法堂天井の雲龍図は、狩野探幽作。
法堂
三門は長谷川等伯作。
三門
総見院
この壁、ポップでいいと思いませんか。このセンスがとても好きです。見ているだけで癒されます。そしてティラミスみたいで、美味しそうですね。
比叡山(船岡山公園より)
建勲神社(たけいさおじんじゃ)
船岡山の中腹にある神社。織田信長を主祭神とします。明治2年(1869年)11月8日、戦国時代を天下統一、朝儀復興などを進めた織田信長を賛えるために創建されました。船岡山は平安京の四神相応の玄武に位置しています。ちなみに、織田家の家紋は、木瓜(もっか、もっこう、キュウリ)です。
ナンテン。難を転じる。
「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。 一度生を得て滅せぬ者のあるべきか」
いい言葉ですね。
ゲストハウス月光荘(HP)
沖縄のゲストハウスの紫野店です。千客万来で、各地から色んな人が宿泊しにくるようです。アットホームで、1階の入り口の居間では、宿泊客が毎晩にぎやかにお酒を飲みながら団欒をするようです。
一泊2000円と安く、食材持ち寄りで、自炊もできます。人恋しくなったときはいいかもしれません。
有名な銭湯「船岡温泉」もすぐ近くです。
泡盛がなんと230円とかなり安い値段で飲めます。
らーめんくらま
老舗のラーメン屋さん「太七」のすぐ近くです。食べた瞬間、「生涯食べたラーメンの中でもっとも美味しいラーメンだ」と確信しました。若い大将の愛想がとても良くて、また行きたいなという気になります。黄色いスープは、初めて見たのですが、豚骨と野菜を炊きだしたものだそうですす。定食を頼んだときについてくる、げんこつ唐揚には圧倒されました。(食べログ)