大原三千院

JR京都駅より市営バスに揺られて1時間と数十分、念願の大原の地を訪れました。ここ大原の地は千年以上前より魚山と呼ばれ、仏教音楽(声明)の発祥地であり、念仏聖による浄土信仰の聖地として有名です。最澄上人が比叡山延暦寺の際、草庵を設けたのが始まりとされます。


今日も運よくとても天気が好く、新緑の季節にこうやって散策ができてラッキーだと思いました。





大原三千院
聚碧園









有清園
作家井上靖は、木立に囲まれ、深緑の苔の広がる庭園に浮かぶように立つ往生極楽院の様子をまるで宝石箱だと賞賛しました。
























大原寺勝林院
ここは仏教史上有名な「大原問答」がおこなわれたところで、それは1186年に、のちに天台座主となる顕真が、浄土宗の開祖法然上人を招き、百日の宗論をたたかわせたことで、法然は叡山や南都の学僧を前に、弥陀の本願(浄土念仏の教理)を説き、あつまって僧衆を信服させたという史話です。









ちょうどYoutubeに映像があったので掲載します。



宝泉院
ここは勝林院の子院です。額縁庭園として有名で、柱と柱の空間を額に見たてて観賞します。大きな五葉松が迫力あります。















宝楽園



来迎院
慈覚大師円仁が850〜54の間くらいに開創したとされ、聖応大師良忍が再興しました。勝林院とともに声明音律の中心道場です。声明とは法要で唱える声楽のことです。良忍は一日六万遍の念仏を唱え、融通念仏宗の開祖となりました。



来迎院からさらに400メートルほどのぼると呂律両側の上流に「音無の滝」があります。これは良忍滝音がうるさく声明が乱されるので呪文をかけ水温を消したという伝説があります。


三千院の南を流れる呂川、北を流れる律川の名は音階の呂律からきており、呂は十二律のうち偶数番目にあたる6つの音、律は奇数番目にあたる6つのことで、転じて「呂律が回らない」などというようになったそうです。