ルサンチマン

ルサンチマンという言葉もたまに耳にしますね.この言葉のニュアンスは知っていましたが,ニーチェ由来の言葉だと思っていました.元はキルケゴールが確立した概念のようですね.なかなか興味深いです.

ルサンチマン(ressentiment)はデンマークの思想家キルケゴールにより確立された哲学上の概念であるが、一般的に使われる様になったのはニーチェの『道徳の系譜』(1887年)で使用され、マックス・シェーラーの『ルサンチマンの人間』でまたとり上げられてからである。
ニーチェは、ルサンチマンを奴隷の道徳というものと結びつけた。 ルサンチマンであることは、哲学者にとって人間の本能であり、その活動は禁止され、空想上の復讐でのみ埋め合わせられる。 よって、ルサンチマンを行うのは非常に受け身的で、即ち無力な状況である。 ルサンチマンに陥る人は誰であっても、行動を禁じて無力な状態にある。力はこの(復讐の願望を克服する時の様に、一時のものではない)状態を克服する事から構成され、その弱点はそれどころか、解決にならず(例えば復讐願望が脅迫観念になる、または、行為の後悔が道徳的苦悶となりあとに思考が残らない)、そして価値観の否定及び反転によって、欲求不満を、その無力でもって正当化する利点と共に変形させる。 この正当化のtouverは奴隷の心的状態と特徴付けられる。
ルサンチマンでは嫉妬と願望に関係した憤りや怨恨を感じる事が、反感を感じられる相手への(不誠実な)憎しみと(行動をし、状況を生きる等のことへの)感情と共に重要で、それ故に一人だけでは成り立たない。

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