気の毒なコーヒー

”コーヒーは体に悪い”とたまに耳にしますね.
僕も日常的にコーヒーをブラックで飲んでいて,本当に香りも味も好きで,色んな銘柄を飲んでいます.コーヒーを飲むとまったりとしたひと時が過ごせます.
しかし,コーヒーが体に悪いと言われる所以はなんでしょうか?
最近,化学物質・調味料・自然食品の毒性について調べていると,その根拠らしきものを発見できました.
毒性(急性)というものは,一般的にはLD50という主にネズミを使ったテストでの結果を用いて表されます.これは体重1kgのネズミに対して何グラムその物質を与えたら半分のネズミが死ぬかというものです.このLD50に従えば,例えば,
砂糖 30000
食塩 3,000-3,500
カフェイン 174-192
DDT(殺虫剤)113
ニコチン 24
です.数値が小さいほど毒性が高いことを示しています.
コーヒーに含まれているカフェインは,殺虫剤のDDT(これはもう使われていませんが)と数値が近いですね.このLD値を見る限りでは,”コーヒーを飲んでいる=殺虫剤を飲んでいる”と見えてしまうのでしょうか.
ただ,農薬に関してもそうですが,危険性の高低は,「対象物質の毒性の強さ」×「対象物質の曝露量」により推測されます.「毒性の強さ」は物質固有の性質ですが,「曝露量」はその物質の使い方,付き合い方により,さらに接触する人間の側の要因も大きいことは否定できないと言われます.疲れている時,体調の悪い時,飲酒している時などは同じ曝露量でも危険性が高まり,注意が必要だとのことです.
ちなみに農薬の毒性(急性経口毒性(LD50値))は,
オルトラン 480-520 殺虫剤
ピレトリン 518-874 殺虫剤
スミチオン 1,030-1,040 殺虫剤
イソプロチオラン 1,350 殺菌剤
アトラジン 1,750 除草剤
ブプロフェジン 2,198 昆虫成長制御剤(IGR)
http://ww5.enjoy.ne.jp/~hajime.hunt/ajinomoto.html(2006.3.21)
http://www.jcpa.or.jp/qa/detail/07_01.htm (2006.3.21)参照
それから,何でも”毒だ毒だ”と言っていると,本当に毒になっちゃうんじゃないかなとも思います.気の持ちようってのも大事かなと思います.食べ物は,”美味しい,美味しい”と思って飲食することも大切じゃないでしょうか.