母方の祖母

地元に帰ったときは,母方の祖母と話すことが多かったです.


実は,この祖母は僕の(寝ている時の)夢の中に最も頻繁に登場する人です.次は弟です.なぜなのかはわかりません.
僕ら兄弟3人とも,小さい頃,幼稚園に通う頃から小学生4年生くらいまでの間は,母方の祖父母の家によく預けられていました.弟は,祖母のことを“第二の母”と言ったくらいです.


祖母は,頭の切れる人です.うちの母も先々ものごとを考えている少しせっかちなところもありますが,祖母はもっとすごいです.そして,よくしゃべります.耳も聞こえていないようで,よく聞こえているのでびっくりさせられます.僕が就職することも知ってくれていました.


小さい頃はよく勉強を見てもらいました.しかし,僕も弟もそんなにまじめに勉強した記憶はなく,裏の畑や田んぼで遊んでいた記憶の方が鮮明です.
あの幼少期の体験は,今で言う里山体験に近いのかもしれません.水田の小川でメダカやカエルを捕まえたり,庭で養蜂してハチミツを食したり,夏はセミ,秋はトンボ採集をしたり,レンゲの花で冠を作ったりしました.正月は餅つき,普段は,おかきを焼いてくれました.村のお祭りやとんどなんかの行事にも参加した覚えがあります.あの頃のことは,思い出せばきりがないです.よくいたずらもして叱られました.叱られると,まっくらな“蔵“に閉じ込められて,反省させられます.多分,弟のほうがよく折檻されていました 笑.
母の職場は祖母の家の近くにあるので,母もすぐそばで自分の子どもが遊んでいるのは,とても安心できることだったのかもしれないと思います.


祖母の教え方は少し昔風なのかもしれないと今気づくようになりました.「追いつけ,追い越せ」といったような競争心の強い考え方です.やはり大正時代に生れ,戦争による貧しい環境と,昭和の高度成長といった激動の時代を生き抜いて来た人ですから,もっともなことなのかも知れません.


しかし,孫の僕たちにとっては,おばあちゃんは,おばあちゃんです.


自分も数年後には結婚して,子どももできているかもしれません.しかし,自分が祖父母に預けられていたように,自分の子どもを自分の親に預けるといったことにはならなさそうです.
最近は,若い人の中で,仕事は都会でしたいけれど,将来は田舎に住みたいといったようなことを考える人も多いようです.しかし,そんなに簡単に都会と田舎を使い分けられるものではないと感じます.
田舎で住むにはそこでの苦労があるし,都会で住むにはそこでの苦労があると思います.美味しいところだけを味わうことはできないです.
ただ,子どもの時にはそれは見えないだけのことなんだなと,僕もこの歳になってわかってきました.


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