鞆の浦、よかった。

鞆の浦埋め立て、差し止め命令 広島地裁、景観保護で初判断
 万葉集に詠まれ、昨夏大ヒットしたアニメ映画「崖の上のポニョ」の舞台ともされる瀬戸内海の景勝地鞆の浦広島県福山市)の埋め立て架橋事業をめぐり、反対派住民らが「景観を侵害する」と知事の埋め立て免許差し止めを求めた訴訟の判決で、広島地裁は1日、請求を認め、免許差し止めを命じた。

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091001STXKE010001102009.html より

その地域に住んでいるわけではないので、交通の便の悪さなどのデメリットを身をもって感じているわけではありません。しかし、一観光客としての感想としては「よかった」というのが正直なところです。自分の地元の浜や漁港も、鞆の浦にはおよびませんが、景観的価値は高いと感じています。


映画「ぽにょ」による周りからの後押しも大きいとは思いますが、実際にその地域で生活を営んでいる人による訴えかけが通ったというのは重要だと思います。今後、全国各地で、「開発」か、「保護」かを巡る議論のなかで、「景観保護」という一つの価値観が見直される可能性が高まるきっかけを作る、重要な事例になったのではと思います。


ただし、町ではやはり不便を感じている人がいるのも事実だと思いますし、実際町を歩いてみると、狭い道を結構速いスピードで車が行き来するので、危ないなとも感じました。また高齢者が急病になった時など、緊急車両は容易に入っていけるのだろうかと考えると、問題は深刻です。やはり自分は住んでいる人間ではないので、実際自分が住んでいたら、どのような意見を持っただろうかと、考えさせられます。これもまたその人の倫理観に関わる問題だと思います。





2008年正月(→記事