Werntz, Bickford, Bloom, & Shannahoff-Khalsa (1983)は, 鼻呼吸の左右差と脳波によって測定された大脳半球活動の優位性との関連性を検討した. その結果, 一側の鼻孔の呼気量が多いときには, 対側の大脳半球の各帯域の電位の合計が, 同側の大脳半球のそれより大きく, 活動性が高いと報告した. 更 に, 一 側の鼻孔だけを使用 して強制的に呼吸させることによって, 意 図的に対側の大脳半球を活性化することも可能であると報告している (Werntz, Bickford, & Shannahoff-Khalsa, 1987). このような鼻呼吸の左右差と大脳半球機能との関連は, それを媒介する自律神経系や中枢神経系のメカニズムと相まって, 非常に興味深い問題を提起している.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/66/6/66_6_437/_pdf
Werntz, D. A., Bickford, R. G., Bloom, F. E., & Shannahoff-Khalsa, D. S. 1983 Alternating cerebral hemispheric activity and the lateralization of autonomic nervous function. Human Neurobiology, 2, 39-43.
Werntz, D. A., Bickford, R. G., & Shannahoff-Khalsa,D. S. 1987 Selective hemispheric stimulation by unilateral forced nostril breathing. Human Neurobiology, 6, 165-171.
