ナチスの最重要戦犯アドルフ・アイヒマン逮捕の影の功労者であるドイツ人検事フリッツ・バウアーの執念と苦悩を描いた作品。
アイヒマンに関する哲学的考察は、ハンナ・アーレントの著作により背景知識はありました。フリッツ・バウアーのような人がいたから、アイヒマンを表舞台にひっぱりだしてきて、これら一連の事件について、後々学者たちによる考察が可能になったと考えると、重要な情報戦が水面下で起こっていたことがわかります。
何が正しいか、正義とは何かと考えた上で、決断し、行動する。しかも、自分の命も捧げてまで。自分の中の何かを差し出さないと、大きなものは得られないのかもしれません。