博士論文の方向性

修士2年間,博士1年生の時に解明した事柄を土台に,毎週先生とミーティングをしていただいているかいあって,ほぼ博士論文の方向性が決定した.論文の目次は確定し,実験方法,計画も決定しつつある.簡単に命題を言うと,"(コマユバチ)Apanteles baorisは,生物的防除資材としてイネの害虫である寄主イチモンジセセリに対してどれくらい有効か”になるだろう.生物的防除,昆虫行動,生理,生態学の知識を土台として,この命題に対して科学的に答えていく.
生物学,特に生態学に関わる研究は一つの実験にかかる時間の最小単位が1年であることが多く,僕の研究に関しても野外の調査があるので,少なくともデータを解析できるまで1年かかるものがいくつかある.しかし,時間やお金のような逆境に負けないように,一心に研究をしようと思う.2年間一生懸命にすることが何よりも近道なのだ.
今回の件に関しても,何事も目的ありきだと実感した.目的があるから手段が見えてくる.何が知りたいか,自分の頭の中にどんな仮説があるかが一番大切なことだ.