トップ・ダウンの系ではなく,ボトム・アップの系

どうなんだろうか.僕はかなり不器用な人間だと思うのだけど,でも最近のスケジュールは,(自分なりに)かなり綿密にかつ無駄なく進められていると思っていた.
朝8時30分起床,夜12時過ぎに就寝.もちろん毎日学校に行って研究している.研究としても,毎日実験の材料の飼育,そして随時実験.週に1回の野外調査,週に1回のゼミ(全体,自主,留学生),それから,アルバイト,友達関係,語学,予備的(一般的)な勉強,哲学研究会,読書,すべてうまくこなせていると思っていた.
しかし,教授からすれば,まだまだといった印象を受けざるをえないようだ.もちろん先生からすれば,研究という角度から物事をみておられるので,僕は,寝ても覚めても研究しているわけではないというのは事実だ(研究に関することは,1日平均10時間はしているが)
とはいうものの,自分としては自分の生活スタイルには,納得できている.どれに関しても楽しいと感じることができる.また,どれを省略したとしても,全体が成り立たたなくなるとも感じる.
「研究」→研究することは楽しい.そして,自分が対象としている生物は非常に興味深い.しかし,研究するためには,色んなコストがかかる.また,その実験対象の生物を採集し,飼育するのは,自分ただ一人であるので,それだけに,苦労が伴う.確かに研究は好きだからやっている.しかし,好きでも大変な部分は大変である.例えば,20℃の部屋で数時間作業をして,気持ちがいいという人がいるだろうか,おそらく多くの人は,寒さで体調を崩すだろう.また,炎天下の中での昆虫採集を数時間続けることで体力を失わない人は少ないだろう.
「哲学」→おそらく,多くの人に「奇異」と写る「哲学を勉強すること」に関しては必須条件である.これは,例えば,センター試験を受けようとする人が,センターの過去問を解くことと同じだと考えている.「必要だから考えている」だけ.さらに,どうせ時間をさくのだったら,”楽しんだ方がいい”というのが僕の考え方なので,楽しそうに哲学の本を読んでいるだけ.実は結構理解できないことの方が多い.
自分の研究分野である「生態学」の中には,「保全生物学」というものがあり,それはただ,「科学」しているだけでは解決できない問題が多々含まれており,総合科学と言われるくらい,多岐にわたる分野の見解を踏まえないといけない.また「環境倫理」に関しては倫理というくらいなのだから,人文科学的思考が必要とされる.
「生物」を扱うにしても相手は「生命」なので,それについて考えることは,ある意味では哲学ではないだろうか.また,「進化学」についても,まだまだ思惟の段階を超えていない思想的な部分もある発展途上の分野である.したがって,様々な進化論があり,それについて歴史的,また思想史的に知る必要がある.
さらには,科学をしている以上は,「科学するとはどういうことか」と考えなければ,論文も書けないし,レポートもまともに書けないのではないだろうか.「〜だと考えられる」の言葉の意味は深い.
まあ,こんな感じで,僕が勝手に「哲学」とカテゴリー化している分野なんだけど,自分の生活からは切っても切り離せない基盤をなすような分野である.そして,僕はまだまだ未熟だと思う.
「語学」→研究している人なら,英語力が必要なのは誰でも考えられるだろう.また,独語や仏語の論文もあるので,読めて損はないだろう.
「アルバイト」→お金がないからってのもあるけど,色々と勉強にもなる.
「健康・食事」→やっぱり体が資本だろう.風邪ひいたときとか,病気になった時に,健康でないと遊ぶこともできないなと感じる.さらに,心身ともに健康でないとまともな思考ができないし,研究意欲なんて沸かない.健康であることは有難い.そのためには,規則正しい生活と,適度な運動をする必要がある(→スポーツジム).また栄養のあるものを食べることも大事.
「友達・家族」→人間というのは一人で生きているわけではない.また人間関係をおろそかにする人にはなりたくない.でも忙しいときはごめんてなるけど.
「映画」→たまにみるくらいだけど,別にいいのでは.
「音楽」→好きなんだからしょうがない.
という感じで,「反省」をしたんだけど,どうなんだろう.やっぱり時間がないなぁというか,結構限界だな.これ以上僕を焦らさせないでって感じ.というか,生態学って,環境の影響を研究する分野だから,自分のやっている昆虫も環境の影響を受けている.だから,変な気候の年は,すごくやりにくい.