Music: Red / King Crimson

 

Red [12 inch Analog]

Red [12 inch Analog]

 

 キング・クリムゾンのアルバムはどれも実験的で、そのとき集まった各演奏者のぶつかり合いによる一回生の化学反応が起きています。特に、『クリムゾン・キングの宮殿』(In the Court of the Crimson King)、『太陽と戦慄』(Larks' Tongues in Aspic)、本作『Red』あたりの緊張感や虚無感が鬼気迫るものがあります。極め付けは、本作の「Starless」です。宇宙に放り出されてしまったような、足場も手がかりもない絶望的な気持ちにさせられます。しかも、本曲は、前作『暗黒の世界』のボツ曲で、収録時間が足りないから入れたということです。これ以前もこれ以降も、「Starless」のような曲はなく、奇跡の1曲です。