★曲目
1. Scala, Pt. 1
2. Scala, Pt. 2
3. Over the Rainbow
★1975年の「ケルン・コンサート」での天から降りそそぐようなメロディの雨は、多くのリスナーの心を洗い流します。僕もその心洗われた人間の一人です。「LA SCALA」を聴いたときも心の琴線に触れる何かを感じました。ケルンから20年後の1995年ミラノ・スカラ座でのライヴ演奏を収めた本作品は、ファンの間ではキース・ジャレットのソロピアノの最高傑作という声も上がっています。
綺麗なメロディを奏でるジャズ・ピアニストと言えば、ビル・エヴァンスが真っ先に浮かびます。しかし、ビル・エヴァンスの場合、トリオでその持ち味が遺憾なく発揮されていたように思えます。ソロ作品である「Alone」でのプレイを聴いたとき、不安定だなという感触を拭いきれなかったです。しかし、キース・ジャレットの場合、トリオの時はトリオで、ソロの時はソロで、それぞれでいい顔を出しているように思えます。蛇足かもしれませんが、はじめの頃気になっていたあの”うなる”癖が、今ではまったく気にならないどころか、なくてはならないような気もしています。
ダ・ヴィンチ像、ミラノ・スカラ座
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