Reflection: 経験談

1. 「考える」の語源は、「交じり合い、向かい合う」

考える→か・むかう→交じり合い・向かい合う。対象物と真剣に交じり合い、向い合うように取り組めたら、理想的です。今風に言えば「ゾーンに入る」というのでしょうか。対象のヒトやモノを自分自身だと捉えることができたら、何か本質的なことも見えてくるかもしれません。

2. 「人間は得意なことで失敗する」

その道のエキスパートはみんなこれを言います。他人よりも優れていると自負のあるスキルや能力には過信してしまいがちで、大胆になりやすく、結果的に大失敗をやらかしてしまいます。逆に、苦手意識があることには慎重になるので、大きなミスはしにくいです。周りからおだてられても、のぼせあがらず平常心で取り組めたらすごいですよね。

3. 人間関係を「メタ認知」する

何らかの齟齬が生じた場合は、第三者的な視点から、自分と相手の関係をみてみる。自分にエゴや正義感が強くなりすぎていないか、相手が何を期待しているか、自分に何が求められているかを客観的に多角的にみてみる。意見や計画に齟齬がある場合は、自分の熱意や執着を一度抜きにして冷静にみてみる。それでも必要と考えられるなら、その意志を水面下で温めつつも、表向きは現状に適応するように工夫する。そのうち、またチャンスが巡ってきます。

4. 「心の欲する所に従えども矩を踰えず」はまだまだ先のこと

社会や家庭への(広い意味での)奉仕については、心の赴くままに動いて、色んなことに積極的にチャレンジすることは非常に大切なことです。ただ、自己の欲求が先行しすぎると、やるべきこと(義務)の履行がおそろかになります。好奇心が満たされた時点で、勝手に中断、辞退すると、周りを振り回したり、迷惑になるおそれもあります。すぐに結果が欲しいのは人間の性ですが、「それなりの人間」になるにはやはり「それなりの時間と努力」が必要です。短期的視野で結果が求められる現代社会では、じっくりと時間をかけてやるというのは、あまり好まれなくなっているかもしれませんが、だからこそ一つでも腰を据えて、利害を考えずに、長期的視野で取り組めることがあったらよりハッピーな人生になるかもしれません。