シュリーマド・バーガヴァタム（バーガヴァタ・プラーナとも呼ばれる）は、Ancient Tales of Followers of the Lord（主に帰依するものたちの古の物語）という意味であり、ヒンドゥ教の聖典プラーナ文献のうちのひとつ。アドヴァイタ（一元論）とドバイタ（二元論）を統一することにより、クリシュナへのバクティ（献身）を奨励する。その重要さから、「第５のヴェーダ」とも呼ばれる。 本文献では、宇宙論、系譜（血統、家系図）、地理学、神話学、伝説、音楽、舞踊、ヨーガ、文化など、幅広いトピックが取り上げられている。物語の始めでは、邪悪な勢力が慈悲深いデーヴァ（神）と邪悪なアスラ（悪魔）の間の戦争に勝ち、宇宙（全世界）を支配する。真実はクリシュナとして再出現（降臨）する（物語中では、「ハリ」や「ヴァスデーバ」と呼ばれる）。「彼」は、まず悪魔と和解し、彼らを理解し、それから創造の力で彼らを駆逐する。そして、希望、正義、自由を取り戻す。 シュリーマド・バーガヴァタムは、ヴィシュヌを崇拝するヒンドゥ教の伝統であるヴァイシュナヴィスムで崇められている文献である。本文献は、ヴェーダの教義と相容れない形で、ダルマ（正義）の概念を形成している。すなわち、バクティ（献身）が、究極的には、自己の知識、解脱（モクシャ）、そして至福をもたらすことを示しており、クリシュナの内面の本性と外面の姿はヴェーダと同一であり、これが邪悪な勢力から世界を救うものであると主張している。 （英文Wikipediaより）
