Music:  FRIENDS III / B'z (2021)

B'zのコンセプトアルバム「FRIENDS III」が12月8日に発売されるので楽しみにしています。「FRIENDS」も「FRIENDS II」も、ドラマチックな作品に仕上がっており、B'zの歌心を存分に楽しむことができます。「未練がましい」、「女々しい」、「過去にすがる」といった人間の弱い部分にスポットをあてた内容の歌詞の曲により構成されています。稲葉浩志氏のストーリーテラーとしての才能が存分に発揮されており、情景描写が繊細で、登場人物に語らせないのに、その微妙な心の動きや葛藤が伝わってきます。まるで映画の一場面を観ているかのように展開していきます。松本孝弘氏も、フルアルバムではできないような音作りに挑戦しており、「FRIENDS」ではクラシック音楽のテイストを、「FRIENDS II」ではジャズ・フュージョンやラテン・テイストを取り入れています。

悲しいはずの内容なのに、心温まるのはなぜでしょうか。擬似体験をすることで心にバターのように蓄積した感情の塊を少しずつ取り出してくれているのかもしれません。

「FRIENDS III」ではどんな歌詞世界になるのか、どんな音作りになるのか、今年の冬も温かく過ごせそうです。

 

open.spotify.com

open.spotify.com