カテゴリーこそ客観的認識の根拠である.

僕は,テンパると思い浮かぶフレーズがある.それは,イマニュアル・カントの「カテゴリーこそ客観的認識の根拠である」という言葉だ.カントは,対象の認識を可能にする条件は,実は認識装置に含まれている条件だとみなした.例えば,私たちの目には,X線を見ることができず,可視光線だけを捉えることができる.私たちの目は,こうした認識装置である.これと同様に,私たち自身の中にいくつかの認識装置が備わっていて,それにうまくひっかかるものだけが,認識(経験)されるというわけだ.対象の装置そのものを認識するという意味での認識をカントは,「超越論的」と呼んだ.
まあ,カントを追究できるほど僕は賢くないので,もっと単純に,「思慮・分別を忘れず,冷静になろう」という意味で捉えている.